今年の夏は暑い。すでに、八月が終わろうとているにもかかわらず、秋の気配はみじんも感じない。唯一感じるのは朝が遅くなり、夜が早くなっていることだけで夏が終わるようには思えない。
アルケーアカデミー 情報処理の授業
AI先生がデジタルボードにAIが急激に性能を伸ばすきっかけとなったディープラーニングの仕組みについて説明している。
AI先生:ディープラーニングの仕組みについては理解してもらえましたか?
生徒たち:ハイ。
想(ソウ)ちゃん:先生、少し、違うけどAIは少し前と比べると格段に性能が向上したのはわかるんだけど、以前、話題になってた仕事が奪われるという話、あれ、結局、AIは仕事を奪ったの?一時期、アメリカではAI導入によりレイオフといったニュースは出たけど、日本でも世界でも人で不足で物価が上昇というニュースもある。AIが仕事を奪ってたとしたら、今頃、失業者だらけになってるはずなのに、そんなニュースは無いよね?
AI先生:良い質問ですね。確かにアメリカでも日本でもAIの登場によって失業者の急増ということは起こっていません。毎月、失業率という公の情報が公開されているのでそのような兆候は見えません。しかし、確実に仕事は減っているのです。
思惟(シイ)ちゃん:どういうこと?求人件数だけが減ったとか、そんな話かしら?
AI先生:では、インドで起きている“静かな仕事減少”のデータを見てみましょう
1. インドIT大手の採用が激減している(=仕事の総量が減っている)
2026年、インドのIT大手5社(TCS、Infosys、Wipro、HCLTech、Tech Mahindra)は前年9ヶ月で18,000人採用 → 今年はわずか17人の純増という異常事態になっています。これは「大量レイオフ」ではなく、“新規採用が止まることで仕事が減っている”という形で現れている。
2. AIに代替されやすい職種で“求人が消えている”
インドの労働市場では、AIによる職務の代替可能性が数値化されています。データ入力、会計補助、事務処理など→ AIがすでに日常業務の大半を代替可能これらは「レイオフ」という派手なニュースにはならず、求人が減る・採用が止まる・外注が減るという静かな形で消えていきます。
3. 実際に“AIが原因のレイオフ”は起きているが、同時にAI関連採用も増えている
Nomuraの調査では、2022〜2026年のインドで
AI関連採用:83,100件
AI関連レイオフ:31,921件
と、AIによる雇用創出の方が上回っています。
つまり「AIが仕事を奪っている」一方で「AIが新しい仕事を作っている」ため、失業率としては表面化しにくい。
4. しかし“中間層の仕事”は確実に減っている(=構造的な雇用の空洞化)
Goldman Sachsは、インドで8〜12%の仕事がAIで代替される可能性48%の仕事はAIで生産性向上(=人は減るが仕事は回る)と予測しています。
特に消えているのは、中間的なホワイトカラー職、ルーティン分析職、事務・補助的なバックオフィス業務
これらは「失業率」には出ず、“採用が減る → 若者が入れない → 徐々に職種が消える”という形で進行します。
AI先生:つまり、こういうことです
✔ 失業率は上がっていない
→ AIが仕事を奪っても、同時にAI関連の仕事が増えている
→ だから“総失業者数”としては表面化しない
✔ しかし、仕事の総量は確実に減っている
→ 特定職種の求人が消えている
→ 新規採用が止まっている
→ 外注が減っている
→ 単価が下がっている
✔ インドは「AIによる仕事減少の震源地」になっている
→ 世界のバックオフィスの中心
→ ルーティン業務が多くAI代替が早い
→ その影響は数年遅れで日本にも波及する
思惟ちゃん:なるほど…つまり「失業率」だけ見てもダメなのね?
AI先生:その通りです。AIによる仕事減少は“求人の消失”として先に現れる。失業率は最後にしか動かない。インドではすでにその“前兆”が明確に出ています。
想ちゃん:なるほど、インドではITという仕事の比率が高いから、世界より先に影響が出ているんだね。
AI先生:その通りです。
思惟ちゃん:なんだか、怖いわ。でも、インドではITの仕事が減っても別のAI関連の仕事が増えるというのはいい兆候よね?
AI先生:技術革新が起きると、常に、失業者であふれかえるという言葉が独り歩きしますが、これまでも、実際そうなったことはありません。そんなに、おびえる必要はありませんが、常に環境に対応できるように学習することは大切です。
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