私は、2026年に50歳になった。現状ではFIREを達成した状態にある。 若いあなた方が抱く悩みは、実はかつての私と全く同じか、あるいは当時の私の方が切実であったと言えるかもしれない。悩みの中身は、恋人でも容姿でもない。「老後」だ。 私は2001年に大学院を修了した。就職氷河期の中でも、大学生の就職内定率が(リーマンショックが起きるまで)過去最低を記録した年に社会へ出た。もちろん希望する職になど就けず、転職を何度も繰り返した。最終的に半導体のプロセスエンジニアに辿り着き、条件を選ばなければ何とか仕事に就けるようになった。 そして40歳前後の時、私はようやく悟ったのだ。「自分がやりたい仕事など日本には存在しない。大事なのは給与のみだ」と。頭が切り替わったのは、実にその時だった。 私はビジネス書に出てくるような華やかな成功者ではない。しかし、年を重ね、遅まきながら社会の構造を理解した立場から、あなた方にエールを送りたい。 当時から、日本の給与は増えなかった。テレビで見かけるような華やかなサラリーマンなど現実には存在しない。オフィスの外でちょっといい昼飯を平らげることすらできない。そんなことをしていれば、給与など一瞬で消えてなくなるからだ。 昼飯は自分で作った弁当か、美味くも安くもない会社の食堂。まず、これがあなたの未来のリアルな姿だ。ここを前提として見誤ってはいけない。最近は若手の初任給が増えているように見えても、いずれ頭打ちになる。それは既に決まっている構造なのだ。 では、どうすれば華やかな世界、あるいは真の豊かさに身を置くことができるだろうか? もし日本国内だけで達成したいなら、起業して大成功するしかない。しかし、「日本国内」という条件を外せば、現実に道は存在する。 日系企業であれば、海外駐在員を目指すのが最も現実的だ。会社の費用で5年、10年と海外生活を送ることができれば、生活水準はかなり華やかになる。ただし注意点もある。配偶者や子供を連れて行くと、あまりの居心地の良さに「日本に帰りたくない」という問題が発生することだ。日系企業で狙うなら、海外駐在のチャンスがある会社に入り、徹底的に資産を溜め込むことだ。 ここで一つ知っておいてほしいのは、海外赴任をすると日本の証券口座には利用制限がかかるという点だ。「え、NISAが使えなくなるのでは?」と思うかもしれな...
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