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第十五話:資産は勝手に増える⁉ー複利の仕組みー

 


資産と賃金の違い

アルケーアカデミー経済の授業中:

想(ソウ)ちゃん:AI先生、この間、先生は「r > g」の法則を考慮すると、給料の上昇より資産の価値の増加が早いって教えてくれましたよね?その仕組み、もっと詳しく知りたいです。

思惟(シイ)ちゃん:そうそう。労働の賃金の上昇率より、資産の上昇率のほうが大きいから、お金持ちはもっとお金持ちになるって話だったよね?なんだか不公平に感じちゃう…。

AI先生:よろしい質問ですね。今日は「なぜ資産の増加率のほうが労働による賃金の増加率よりも大きくなるのか」について学びましょう。


資産の推移

資産の推移を見てみましょう

AI先生:こちらは米ドルを基準に、株式・債券・金・不動産の価格が30年間でどれだけ上昇したかを示したグラフです。すべての資産を30年前に100ドルとした場合の推移です。



想ちゃん:わっ、株式の上昇率がすごく大きいですね。まるでロケットみたい!

思惟ちゃん:え?えっ?株式って30年前より7倍になってるの!? そんなに!?

AI先生:その通りです。株式はITバブルの崩壊やリーマンショックなどの大きな下落を経験しながらも、最も高いパフォーマンスを示しています。これは「資本収益率(r)」が非常に高いことを意味します。


給与と資産の比較

AI先生:次に、株式を除いた資産(債券・金・不動産)と平均給与の推移を見てみましょう。


思惟ちゃん:えっ…利子を生まない金よりも、給与のほうが下回ってるの!? そんな…。

AI先生:よく気づきましたね。このデータは「r > g」、つまり資本収益率が経済成長率より高いという法則を裏付ける一例です。

想ちゃん:なるほど…。労働による給料の上昇よりも、資産の上昇率のほうが速い。だから資産を持っている人はどんどん豊かになって、持っていない人は経済成長の恩恵を感じにくいんですね。

AI先生:その通りです。とてもよい理解です。

なぜそんな差が生まれるの?

思惟ちゃん:でも、どうしてそんなことが起こるの?富を生み出しているのは労働者の働きじゃないの?

AI先生:はい、労働は社会の根幹です。しかし、労働と資産には「ある仕組み」によって大きな隔たりが生まれるのです。

想・思惟:隔たり…?

AI先生:それが「複利」の仕組みです。

想ちゃん:あっ、わかった!資産には複利の効果があるけど、労働の賃金は複利の効果が効きにくいんですね!

AI先生:その通りです。では、複利と単利の違いを簡単に説明しましょう。

単利と複利のちがい(かんたん解説)

単利ってなに?

元本(もともとのお金)だけに利子がつくしくみ
毎年もらえる利子の金額はずっと同じ
例:100円を年5%で運用すると…
1年後 → 105円(+5円)
2年後 → 110円(+5円)
3年後 → 115円(+5円)…ずっと+5円ずつ!
複利ってなに?
元本+利子の合計に、さらに利子がつくしくみ
利子が利子を生むので、増えるスピードが加速する
例:100円を年5%で運用すると…
1年後 → 105円(+5円)
2年後 → 110.25円(+5.25円)
3年後 → 約115.76円(+5.51円)…増え方が加速!

AI先生:資産は複利的に増加しますが、給与は単利的にしか増えません。これが「r > g」の本質です。
想ちゃん:やっぱりそうか…。お金持ちとそうでない人の違いは、資産を持つか持たないかの違いなんですね。

AI先生:もちろん、すべての事象がこの法則で説明できるわけではありません。社会制度、税制、教育、運など多くの要因が関係します。しかし、概ねこのような傾向があることは確かです。

結論:資産と賃金の違いは「複利の力」と「構造の差」にある

資産は複利で増える、賃金は単利でしか増えない

資産(株式・不動産など)は、利益が利益を生む「複利」の仕組みによって加速度的に増加する。
賃金(労働収入)は、基本的に「単利」的にしか増えず、上昇率は緩やか。

「r > g」の法則が格差を生む

r(資本収益率)が g(経済成長率)より高いことで、資産を持つ人は何もしなくても豊かになりやすい。
一方、労働者はどれだけ働いても、資産家との格差が縮まりにくい。

不公平に見える構造の背景

資産を持つか持たないかが、経済的な未来を大きく左右する。
労働は社会の根幹だが、資産の仕組みには構造的な優位性がある。

あなたは単利と複利を理解したうえで、どんな行動を起こしますか?

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