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AIエッセー:極めて悲観的な状況でも自分をあきらめないためにー第五回ー


今回はシリーズ五回目、前提④の解説と個人のとれる対策について述べていく。

前提④:個人はしょせん個人であり、政治や巨大なマクロ構造に対して大きな影響力を持つことはできない。

この前提には表面的には絶望しか見えないように思える。小さな個人がどんなに訴えても社会は変わらない。個人が人を集め訴えたところで、あなたの思惑は集団化したときには別物に書き換えられ、違ったものが訴えている先の人に届くだけで、何とも空しい伝言ゲームにしかならないだろう。

コロナ禍が明け、通常の生活が戻ったように思える昨今であるが、コロナ前後で世界は大きく変わった。その前からあったグローバル社会の推進は大きく後退し、ブロック経済型に移行しつつある。適材適所という考え方は重要ではあるが、その集中はリスクが大きすぎるということを世界が認識したということだ。グローバル化は経済のデフレ体質を加速する。日本で長らくデフレが蔓延したのはこのグローバル化の波の中心地に近かったからだ。そして、今、グローバル化からブロック経済型へ移行するということは、デフレ体質経済からインフレ体質経済に戻るということを意味する。日本もおそらくインフレ体質型の経済に移行した。

このように経済の前提が「インフレ体質」へと大転換する中、多くの国民は「政治が何とかしてくれるのではないか」「強力なリーダーシップでこの苦境を打開してほしい」と淡い期待を寄せる。

しかし、それこそが罠だ。なぜなら、その期待は構造的に裏切られる運命にあるからだ。

政治家という「個人」の本質:仕事はただのバランス取り

なぜ政治に期待できないのか。理由はシンプルで、政治家もまた、マクロな構造に逆らえない「一人の個人」に過ぎないからだ。

彼らにとって最優先の目的は、国家の繁栄でも国民の幸福でもない。「自分自身の生存と保身」、つまり選挙での当選確率を上げることである。

本当に国民の生活を良くしたいと思っている政治家は、中にはいるかもしれない。しかし、彼らは「しない」のではなく「できない」のだ。本当に国民のためになる特効薬があるなら、彼らはとっくにそれを実行しているはずである。

それをしないのは、実行すればどこかの利害関係者の逆鱗に触れ、次の選挙で落選するリスクが高まるからだ。彼らにとっての正義とは、世界を変えることではなく、当選することに他ならない。

結果として、政治家がやっている仕事は「国民のため」の政策ではなく、国内外のあらゆる勢力に対する「ただのバランス取り」に終始する。

  • 国内に向けて: バラマキや耳当たりの良い公約で、最大多数の票(あるいは大口の支持母体)を維持するバランス。

  • 海外に向けて: 巨大な国際圧力(ブロック経済の波や同盟国からの要求)に押し潰されないためのバランス。

彼らは社会を大きく変えるイノベーターではなく、巨大な荒波の中で自分のボート(議席)をひっくり返さないように右往左往しているだけの存在なのだ。この構造を理解すれば、政治家を責めること自体がナンセンスであり、「最初から期待する方が間違っている」という結論に至る。

構造を変えられないなら、有利な「属性」へ飛び込め

世界はインフレ体質に変わり、政治は保身のバランス取りに終始する。個人に不利な増税や物価高の波が押し寄せるのを、一市民として止めることは絶対にできない。

では、私たちはただ搾取され、指をくわえて見てるしかないのだろうか?

答えは否だ。

構造そのものを変えることはできない。しかし、「構造の中で有利なルールが適用される側に、自分の身分を移すこと」は今すぐにでもできる。

ここで、資本主義社会における「個人対企業(法人)」という圧倒的な格差に目を向けてみよう。 どちらのロジックがこの国で優先されるかは、火を見るより明らかだ。当たり前だが、企業は政治家に対して「組織票」と「馬鹿にならない金額の政治献金」を提供できる。保身のバランスを取る政治家が、これら大企業の意向を無視することは絶対にできない。

つまり、ルールを作る政治家は、実質的に「企業にとって都合の良い国」を作り続けているのだ。個人向けの増税が加速する一方で、法人向けの優遇税制や補助金が手厚いのはそのためである。

個人という属性のまま戦っても、この出来レースには絶対に勝てない。だったら話はシンプルだ。私たち自身が「企業側」に回ればいい。すなわち、最小単位での「法人化」である。

小さな法人化:大企業を「最強の用心棒」にするウルトラC

「法人化なんて、自分のような小さな個人には関係のない大げさな話だ」と思うかもしれない。しかし、これこそが前提④(個人は無力である)をハックする究極の裏技なのだ。

あなたが一人で会社を設立し、一法人の「社長」になった瞬間、あなたに適用されるルールは「弱者である個人」のものから「優遇される法人」のものへと一変する。

そしてここからが、この戦略の最も痛快なロジックである。 あなたが作った吹けば飛ぶような零細法人であっても、日本の法律上は、トヨタやソニーと同じ「法人」という同じカテゴリーに属することになる。

政治家が保身のために大企業を優遇する政策(法人税のコントロールや、中小企業向けの各種補助金・激変緩和措置など)を打ち出すたびに、あなたの小さな法人も、その恩恵を文字通り「おこぼれ」として自動的に享受することになる。

大企業が政治家を動かし、自分たちのために作らせた強固な防壁。 あなたが法人化するということは、その盾の後ろにコッソリと隠れることに他ならない。

個人に不利な制度になるのは止められない。だからこそ、法人化してしまえばいい。日本を牛耳る大企業たちが、あなたの代わりに政治家に圧力をかけ、あなたの法人(という属性)を守ってくれる「強大な用心棒」になってくれるのだ。

これこそが、巨大なマクロ構造に対して個人が取れる、最も賢明で、最も冷徹な自衛策である。

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