今年の冬は思ったよりつらくなかった。私の住んでいる地区では雪が年に2、3回ドカッと降り、厳しい寒さが続く。ほんの20kmほど南へ行けば海に近く、季節がまるでずれているように感じる山の中の街だ。
本来なら3月末で退職すると会社側に伝えていたが、仕事の進捗と保険的な意味合いから、会社の要請で二か月延ばすことになった。その見返りとして、新年度に付与される有給の消化を許可された。去年の有給はほとんど残っておらず、ぎりぎりまで働くつもりだったので、これはありがたかった。最終出社日は四月のGW前、退職は五月末になる。追加の労働は一か月だが、受け取る給料は二か月分になる。
2025年から2026年初めにかけては、日本市場の好調に支えられ資産を増やすことができた。二月末から始まったイランとアメリカ、イスラエルとの戦争で市場は急落したが、二月中に株価が二倍、三倍になっていた銘柄をマイルールに従って一部売却していたのが功を奏した。その資金を元手に、三月の下落局面で高配当株や以前から欲しかった銘柄を安く買うことができたのは、かなり運が良かった。
業務はほぼ終わり、残るはデータの確認と漏れのチェックだけだ。25年のサラリーマン生活がまもなく終わる。寂しさは驚くほど感じない。今は余計なノイズが頭の中に走ることもなく、静寂に包まれている。FIRE後の金銭的な不安もほとんどない。何かあればアルバイト程度の労働をすればいい。
それよりも、FIREすると暇になると言われるが、私には当面当てはまらない。六月に二番目の子が生まれる予定で、一番目の子の対応に時間を使うことになる。休みの日には妻に外出してもらい、子どもと二人で向き合っている。ママがいなくても今のところ問題はない。ごはん、オムツ、寝かしつけも順調にこなせるようになってきた。仕事のある日より、休みに子どもを公園へ連れて行ったり、家の中で遊ぶほうがよほど疲れる。それでも、こんなに長く子どもと過ごせる父親は多くないだろうと思うと、ありがたい時間だ。
FIREに不安がないわけではない。家族持ちFIREの場合、国保の負担が重くなる。これを避けるため、投資法人を作ろうと考えている。収益を上げられるかどうかは未知数だが、法人を通じて社保に加入でき、世間的な肩書も得られる。有休消化期間中に法人を設立し、二年間は給与を受け取らず任意継続でつなぐつもりだ。この間にどれだけ法人に資金を集められるかが鍵になる。
人生の中で、今が一番穏やかな日々を過ごせている。落とし穴がないように入念に確認しているが、この静けさがしばらく続いてくれればいいと思う。
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